« はや7月(^^ゞ | トップページ | ボクらの時代 »

2011年7月 3日 (日)

世にもオソロシイ話

今日の朝は楽しみな“みんなでジュリーを語る(だろう)heart02番組があるんやけど、その前に

<1976年4月30日>

二年前の合歓の郷

 二年前の合歓の郷の宿舎は野原にポツンと建っていたhouse
夕食が終わる頃、草原には日は落ちて周りは闇となる。周りに人家などないから本当に闇で、一寸先がみえない。

 自由時間をトランプ遊びで興じていたが、そろそろたいくつになった時gawk、車がこちらへ向かって爆進してくる音が聞こえたrvcardash

排気音がいよいよ近づいたかと思うと、急にブレーキが鳴りドアを開けて男が走って来る気配。

 バタバタッと駆け込んで来たのは加瀬邦彦さんだった。顔面蒼白であるshock

「どうしたんですかsign02

 みんなが声をかけるのだが耳に入る様子もなく、腰がくだけたようにしゃがみこんだ。

dog「・・・幽霊をみたんだ」

 思い出すのも怖そうに彼は小さい声でいった。

「そんなばかな」

 誰もが笑いながらはやしたてた。ヒマをもてあましていた頃である。そろそろ加瀬さんおとくいの怪談話が出てもよさそうな頃であった。いつになく彼は真剣な顔で語り始めた。

dog「いい調子で山道をすっとばして来たんだ。こんな夜遅く誰も通るわけがないからねえ。闇また闇だからライトに照らされた前方をしっかりと見てハンドルを握っていたよ。だから、もしも人とすれちがうのだったらフロントガラスの前にその影をみせるはずだし、第一細い山道でそれに気づかずに過ぎるなんて考えられないんだ」

 今夜はやたら前おきが長い。何が起こったのかなかなか話したがらない。その分こちらはそうとう怖いんだろうと感じてしまう。

dog「ふいに白い人影が車のワキをフワーッとかすめた。ぶつかったショックもない。その人はうまく逃げてくれたのかなと車を止めてふりむけば誰もいないんだ。今度はワキで転がっているのではないかと心配でドアを開けて気がついた。ワキは崖だったんだ。人なんかふいに現れる場所でもなければ、立っているすきまさえないんだ。そうなりゃあれはいったい何だったんだ。幽霊より他に考えられるかいsign02

 加瀬さんは一息にしゃべり終えると、ぱたっとフトンの上に横になりイビキをかきはじめた。 

 恐ろしいことはそれから起こった。急に眠ってしまった加瀬さんを井上尭之さんがゆり動かした。

capricornus「ずるいよ。しゃべるだけしゃべって一人で寝るなんて、さあ、起きて起きて。もっと話してくれよ」

 加瀬さんはゆっくりと目を開けた。まぶたが真っ赤である。

dog「ああよく寝た。いま何時?一、二時間は寝たかなァ・・・・」

capricornus「どうなってるんだよ。たった五秒ぐらいうたたねしただけでぼけちゃって。あんなにおもしろい話をしていたのに」

dog「話?ぼくは話なんかしてないよ」

 一瞬みんなの笑い顔が消えた。沈黙が続いた。

capricornus「ほら、幽霊の話だよ。いま車で来る途中白い人影を見たといったじゃないか」

dog「ああ、そうだとも、確かに見たんだ。だけどみんなどうしてその話を知ってるの?」

            Cocolog_oekaki_2011_07_02_23_15

加瀬さんに何かが

 ワーッという悲鳴にも似た声をあげて全員がふるえながらベッドにもぐり込んだ。こんなバカなことってあるもんか。それじゃ、さっき話していたのはいったい誰なんだ。

capricornus「幽霊は人にのり移るんだ。あれは幽霊が加瀬さんの体をかりてしゃべってたんだ」

 井上さんがひどく信じきったような口調でいうからたまらない。もうベッドから一歩も動けない○il||li _| ̄|○ il||li

少しは涼しくなってもらったやろかcoldsweats01
       

|

« はや7月(^^ゞ | トップページ | ボクらの時代 »

書籍・雑誌」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« はや7月(^^ゞ | トップページ | ボクらの時代 »